消化器内科

早期胃癌ESD適応拡大治癒切除後の長期予後

10月 6, 2016

早期胃癌ESD適応拡大治癒切除後の長期予後

船橋市の循環器内科

船橋市の循環器内科

早期胃癌に対する治療選択には外科切除と内視鏡的切除があるが、機能温存やQOLの面から、より低侵襲な治療として内視鏡的切除の果たす役割は大きい。内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic submucosal dissection :ESD)が1990年代に後半に開発され、それまで切除困難であった病変でも一括切除が可能となり、切除成績が飛躍的に向上した。現行の胃癌治療ガイドラインで内視鏡治療の適応の原則は「リンパ節転移の可能性が極めて低く、腫瘍が一括切除できる大きさと部位であること」とされている。適応を「絶対適応病変」と「適応拡大病変」にわけ、「絶対適応病変」に対するESDを日常診療での推奨とし、「適応拡大病変」に対するESDは臨床研究として位置づけている。適応拡大の長期予後に関する臨床試験が現在進行中であるが、「絶対適応病変」と「拡大適応病変」での長期予後について検討。上部消化管内視鏡検査にて内視鏡適応のある早期胃癌と診断され、ESDを行った例を対象とし、診療録をもとに後ろ向き調査を行なった。「絶対適応病変」と「適応拡大病変」に分け、年齢、性別、治癒切除の可否、偶発症(出血、穿孔)、再発、予後について検討した。

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