自己血管内シャント(静動脈吻合物)を作っている患者の管理
シャントを確認する方法
1.透析患者の経験のある患者は、入院基礎情報にシャント肢・部位を明確に記入する。
2.シャント作成中の患者は、オレンジ禁忌カードに(シャントの部位・左右)を記載しカルテに綴じる。
3.意識のある患者は、本人と一緒にシャント部位を確認する。
”シャントを作成しています”と処置する看護師・医師に伝えるように指導する。
4.意識のない患者には、家族とともにシャント部位を確認する。
5.シャント肢でない側にライトグリーンのリストバンド(ICU・A3病棟にあり)を装着する。リストバンドには「シャント○にあり」と明記する。
(この際は、患者には安全のための処置であることを伝え協力を求める)
6.シャントがある場合は、ベッドサイドに表示する。
7.検査・転棟時は、必ずカルテと口頭で申し送る。
内シャント管理(観察と看護)特にセンターでシャントを作成した場合
1.シャント閉塞のサインがあれば主治医に報告する。
2.脈がふれなくなる
3.シャント音の消失
4.シャント部位の痛みや血管の発赤・腫脹・熱感・硬結・出血
圧迫を避ける
1.手枕をしない
2.腕時計をしない
3.シャント肢で血圧を測定しない
4.シャント肢で採血・点滴をしない
5.シャント肢にリストバンドを装着しない
6.体位変換時シャント肢が圧迫しないように気をつける
7.透析日は、疼痛・出血・止血状態等の観察を行う
毎日血流を確認する
1.バイタルサイン測定時は、必ずシャント部位に触れる。
2.バイタルサイン測定時は、シャント音を聞く。
シャント肢の運動をする
1.シャント作成間もない患者は、ビニールボールを使用して離握手の運動を行う。
2.シャントマッサージを行う(他動運動を実施)。
シャント感染の予防を
1.シャント肢を清潔にする(入浴については透析日を避ける)。